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半島を出よ (上・下)    

a0023548_1542022.jpg 村上龍の3年ぶりの新作「半島を出よ」だけど、
かなりみんな期待してるみたいだね。
なんかコメントとか少ない割りにやけに来場者数が
多いなぁって思ったんで、忍者ツールの解析で
検索ワードをみたら1位がこの「半島を出よ」そして
2位が「村上龍」。それだけこの作品には注目が
集まってるらしいね。なんで、1足先に読ませてもらった、
感想なんかをちらっと書いてみようと思うよ。





 舞台は近未来の日本、経済が破綻して、お金のなくなった日本は世界からも見捨てられ、孤立している。
そこに、北朝鮮の特殊部隊上層部がある作戦を発案しそれが実行される。そして北朝鮮の特殊部隊が
福岡ドームを占拠する事件が起きる。

 侵略されたことのない日本の対応は散々なもので、なにもすることができないまま、北朝鮮の後続部隊の
侵入を許し、テロを防ぐという名目で福岡の封鎖を決定する。北朝鮮の部隊は狡猾に福岡を支配し、
人々は恐怖におびえながらも少しずつ彼らに好感を抱くようになっていった。しかしあと2日すると12万人
にも及ぶ武装兵が北朝鮮から福岡に到着する。これからどうなってしまうのか?不安におびえながらも
人々は普段とかわらない生活を送っていく。

 そのころ、人とたわむれることができない人たちがイシハラという、不思議な魅力のある男の元に集まっていた。
彼らはホームレスを殺したり、家族を殺したりしていた。特に目的もなかった彼らはイシハラの旧友にここへ
尋ねてみろといわれて、そこに向かい、そこでイシハラという人の魅力にとりつかれ、他の人と交わることなく、
自然とそこでで生活していた。福岡にきた北朝鮮の部隊がたわむれる人々を殺してくれることを彼らは、喜んで
いたが、イシハラのひと言で彼らを敵とみなすことになる。

しかし相手は素手で人を殺せるくらいに鍛えられた精鋭の兵士達、まともにやりあっても勝てるわけがないと
いうことに気づき意気消沈していたとき、あるひとつの作戦が発案された、そしてその作戦を彼らは実行にうつす。


 この小説の特徴は主人公というものがいない。話ごとにメインになる人間はいるのだけど、全ての
話を通して主役になるという人は存在しない。だから話ごとにメインになる人の主観で話が進むので、
同じ人の事の説明が何度かかぶって出てくることがある。その辺は読んでてちょっと気になったけど
でもおもしろい手法だと思った。

 占領された人たちの行動や、政府の対応、その他色々、実際にこういうことが起きたらほんとうに
こういう風になるんだろうなっていう、感じが所々に出てくるんだけど、なによりけっきょく人はそういうことが
あっても普段の生活を続けていくっていうのにはとても納得させられた気がする。

 この小説は平和ボケしてる日本(うちは平和ボケが悪いことだとは思わないけど)には衝撃的な内容の
1冊になると思う。現実にこれを読んだ北朝鮮が同じことをしたとき、果たして日本政府はこれを防げるのか?
そう考えると少し怖いな・・・・。

これは余談だけど、このイシハラって言う人物が茶魔語使うからなんとなく一休さんを想像しちゃいました。

ちなみに発売は3/26だったと思います。
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by Kurt. | 2005-03-16 10:45 | Books | Top |

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