砂漠 伊坂幸太郎 つまらない。なんてことは、まるでない。
2005年 12月 10日
物語は大学の4年間を春夏秋冬+春の4つの構成で描いてる。登場人物は主人公の北村、東堂、西嶋、南、と鳥井っていう友達グループを中心として、大学生活の間、恋愛、麻雀や、ボーリング、そして事件に巻き込まれたりしながら、あっという間の大学生活を過ごしていくっていう感じ。主に何かを起こすのは西嶋と鳥井。西嶋のキャラはなかなか強烈。でもまっすぐさ加減がなんかいいなぁって思う。
サンテグジュペリの名作『人間の土地』を引用した言葉がそこかしこに出てきて、コレ読み終わったら、読みたいなぁって思っちゃう。(ってうちは昔読んだ事あったんだけど、、、)ほんと素敵な言葉がいっぱい出てて、そういう部分がとてもいいなぁって思ったんだけど、、、ただストーリー展開がいまいちなんだよね。巻き込まれる事件もなんかなぁって感じ出し、伊坂さんの小説特有の読後の爽快感が全くないんで、なんか物足りない感じだったよ。けっこうメッセージ性が強いから、いつもの伊坂さんの小説をイメージしてるとちょっと違うかももなぁ・・・なんで万人には勧められないね。
ちなみにタイトルの砂漠は大学卒業後の世界のこと(社会)。その世界にひと一人ががんばれば雪を降らすこともできる。っていうのがこの小説のテーマかな?そんでもって、この記事のタイトルの「なんてことは、まるでない。」っていうのはこの小説によく出てくるフレーズ。かなり気に入ったので私的流行語にでもしようか、なんてことは、まるでない。
by Kurt. | 2005-12-10 09:52 | Books | Top |