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赤朽葉家の伝説 桜庭一樹 ★3.5   

a0023548_2053297.jpg今年の読み始めは桜庭一樹さんの『赤朽葉家の伝説』でスタート。桜庭一樹さんは個人的に好きな女性作家のひとり。ライトノベル出身ということもあって、とても文体が柔らかで読みやすいんだよね。

この『赤朽葉家の伝説』は戦後から現代までを時代背景として、山から拾われてきた万葉が紅緑村の旧家、赤朽葉家にとつぎ、たくさんの子供を生んで育てていく神話の時代。万葉の長女、蹴鞠が活躍する現実と虚構の時代。そして蹴鞠の娘、瞳子(とうこ)が苦悩する、現代と、3代の赤朽葉家の女性たちが、その時代の波にもまれ、世界が変わっていくさまを目の当たりにしながら、生きていくといった壮大な物語。1つの村を舞台にした年代記なので阿部和重の『シンセミア』に印象は近いかもしれない。

赤朽葉家とその周りの人たちが時代の波にもまれ、その時代ならではの問題が要所要所に出てくるので、そんなことがあったのかと少し考えさせられる。またいつの時代にも、移り変わる時代の波に取り残されてしまい、苦悩する人たちがいるということも印象的だった。過去のことだけでなく、現代のニートの苦悩なども出てくる。個人的にはそのあたりのところを注目して読んで欲しいな。自分もいまだ正社員ではないので、その辺のことにはかなり共感できたし、、、とにかく読みごたえのある本なので、少し読むには気合が必要かもしれないな。
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by Kurt. | 2007-01-05 20:08 | Books | Top |

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